美人の香坂さん、酒は強いが恋愛は最弱
第4章
元彼
【side 八木俊樹】
それからしばらくして香坂さんの教育係は終了した。
AI関連の企画は他部署合同でプロジェクトチームが作られた。
俺と香坂さん、岩瀬さんも一緒に仕事をしていた。
大きな企画の枠組みの中で、それぞれが分担し企画を立て、ミーティングをし、また詰める。
以前より一緒にいる時間は減ったが、それでも担当は同じだったし、席も隣だったので話す機会はたくさんあった。
やはり香坂さんとの仕事はやりやすく、楽しかった。
仕事の相談をしているうちに話に夢中になりすぎて昼休憩を大きく過ぎることも多々あった。
この日もそんな日だった。
遅めのランチを一緒に食べ終え、コンビニで買ったコーヒーを飲みながら会社に向かった。
二人の話が途切れることはなく、時に笑い声を上げながら会社まで並んで歩く。
そんなよくある日常だった。
会社のビルに入る手前で突然、香坂さんがいなくなった。
俺はそのまま歩いていたのだけれど、横に彼女がいないので止まって振り返った。
香坂さんは立ち止り、前方を見てじっと固まっていた。
その目は瞬きもせず、一点を見つめていた。
俺は視線の方向に目をやった。
そこには二人連れの男性がいて、俺の横を通過するところだった。
二人ともきちんとスーツを着て、そのうちの一人が彼女に気が付いた。
それからしばらくして香坂さんの教育係は終了した。
AI関連の企画は他部署合同でプロジェクトチームが作られた。
俺と香坂さん、岩瀬さんも一緒に仕事をしていた。
大きな企画の枠組みの中で、それぞれが分担し企画を立て、ミーティングをし、また詰める。
以前より一緒にいる時間は減ったが、それでも担当は同じだったし、席も隣だったので話す機会はたくさんあった。
やはり香坂さんとの仕事はやりやすく、楽しかった。
仕事の相談をしているうちに話に夢中になりすぎて昼休憩を大きく過ぎることも多々あった。
この日もそんな日だった。
遅めのランチを一緒に食べ終え、コンビニで買ったコーヒーを飲みながら会社に向かった。
二人の話が途切れることはなく、時に笑い声を上げながら会社まで並んで歩く。
そんなよくある日常だった。
会社のビルに入る手前で突然、香坂さんがいなくなった。
俺はそのまま歩いていたのだけれど、横に彼女がいないので止まって振り返った。
香坂さんは立ち止り、前方を見てじっと固まっていた。
その目は瞬きもせず、一点を見つめていた。
俺は視線の方向に目をやった。
そこには二人連れの男性がいて、俺の横を通過するところだった。
二人ともきちんとスーツを着て、そのうちの一人が彼女に気が付いた。