もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
久しぶりに部長が顔を出した。
「すまない。出張続きで迷惑をかけたな」
みんなにお土産のチョコレートを買ってきてくれていた。しばらくは会社内での仕事が増えるようだが、営業だけでなく統括本部の仕事も兼務になると話が出た。来週明けに正式発表されるようだが、部内のみんなには迷惑をかけるからと先に伝えてくれるところに彼らしさを感じる。
少しだけ痩せたように見え、疲れ気味なのかと感じさせられる表情に心配になった。でも部長がデスクにいるだけでそこはかとない安心感に包まれる。
休憩室にいると部長が入ってきた。
「花菱さん、元気か?」
「あ、部長。もちろんです。部長こそ少しお疲れですか? 大丈夫ですか?」
思わずそう口にすると、小さく微笑んでくれる。
「今元気になったよ、ありがとう」
え?
なんだかその言葉に心臓が強く拍動する。
「あのチョコレートはちょっと有名らしいんだ。なくなる前に是非食べてみてくれ」
そう言うと私の頭をポンっとしてその場を立ち去ってしまった。今の仕草は何?ますます心臓が脈を強く打ち、今にも飛び出てきそうだ。顔が熱ってくるのを自覚し、手で仰ぐ。こんなことをされたらまた彼を好きになりたくなってしまう。ほとんど萎んでしまった恋心が再び少し膨らみ始めた。
「すまない。出張続きで迷惑をかけたな」
みんなにお土産のチョコレートを買ってきてくれていた。しばらくは会社内での仕事が増えるようだが、営業だけでなく統括本部の仕事も兼務になると話が出た。来週明けに正式発表されるようだが、部内のみんなには迷惑をかけるからと先に伝えてくれるところに彼らしさを感じる。
少しだけ痩せたように見え、疲れ気味なのかと感じさせられる表情に心配になった。でも部長がデスクにいるだけでそこはかとない安心感に包まれる。
休憩室にいると部長が入ってきた。
「花菱さん、元気か?」
「あ、部長。もちろんです。部長こそ少しお疲れですか? 大丈夫ですか?」
思わずそう口にすると、小さく微笑んでくれる。
「今元気になったよ、ありがとう」
え?
なんだかその言葉に心臓が強く拍動する。
「あのチョコレートはちょっと有名らしいんだ。なくなる前に是非食べてみてくれ」
そう言うと私の頭をポンっとしてその場を立ち去ってしまった。今の仕草は何?ますます心臓が脈を強く打ち、今にも飛び出てきそうだ。顔が熱ってくるのを自覚し、手で仰ぐ。こんなことをされたらまた彼を好きになりたくなってしまう。ほとんど萎んでしまった恋心が再び少し膨らみ始めた。