マリオネット
「陽菜乃さん、起きて!夕ご飯出来たよ」
 いつものように優しく凪は起こしてくれた。

「ん……。起きます。ありがとう、ゆっくり休めた」
 キッチンに向かい、テーブルの前にあるイスに座る。

「うわぁ、美味しそう」
 今日は、鶏肉を使った野菜多めのサラダとピラフとスープだった。

「凪、ご飯作るの上手になってるね」
 一口パクっと食べ、美味しいと感想を伝える。

「毎日作っているし、ヒマな時はパソコンでレシピとか検索してるから」
 美味しいと言ってもらえて嬉しいと凪は笑ってくれた。

「陽菜乃さんも食べたい物があったら、言ってね」
 凪は、本当に良いお嫁さんになりそうだと思った。

 夕食後、しばらくリビングで過ごし、お風呂に入った。
 湯舟に浸かりながら、今日の出来事を振り返る。
 久しぶりに見た翔太郎、変わっていなかった。

「陽菜、綺麗になったね」って、どういうつもりであんなことを言うんだろう。
 信じられない。
 しかも、自分の方が凪より私のこと良く知っているみたいに。
「家事できないんですよ?」なんて、余計なこと言って。私のこと、褒めているのか貶しているのかどっち?あぁ、イライラする。
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