マリオネット
「ねぇ、凪のことも聞かせてよ?私も凪のこと知りたい」
 今なら教えてくれる気がした。
 どうして、路上生活をしていたのか。

「俺、昨日も話したかもしれないけど、両親の記憶がないんだ。だから施設で育った。普通に学校とかにも行ったけど、親がいないって言うだけで、いじめられた。暴言吐かれたり、殴られてばかりだったけど、どうしてそんな理由だけで、こんなことされなきゃいけないのかって思い始めて。反抗するようになって。手を出してきた奴等には、俺も殴り返すようになった。そしたら次第にいじめられることもなくなって。ただ、ムカつく奴がいるってケンカが強い先輩とかに呼び出されることもあった。まぁ、そこでいろんな技術を磨いたんだけど」

 ここは笑って聞いていいところなの?

「だから、一昨日も陽菜乃さんを助けることが出来たんだと思う。この経験は無駄じゃなかったって思った」

 凪の言葉にキューンとしてしまう私は、もう保護者としての意識が生まれてしまっているのだろうか。
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