黒百合の女帝
 それに加えて、同日の昼間の事だ。

午後三時に家を出ると、遠くに一人の女が立っていた。

顔は見えなかったが、その正体はユリで間違いないだろう。

必然的に、レトの正体も彼女だと推測できる訳だが。

彼女はどうせ、復讐だが何だかを企てているに違いない。

僕が白状した時には、協力を要求する気だろう。

だが、それで良いのだ。

彼女の復讐の標的にだけはなりたくない。

なるべく恩を着せ、彼女の攻撃を免れよう。

彼女が僕を嶺春に突き出す可能性は極めて低い。

僕としても、彼女と協力した方が利益が出る。

そんな訳で、ここまでやってきたのだった。
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