黒百合の女帝
 機嫌の悪い彼に対し、露骨に溜息を吐く。

部屋まで片付けてやったっていうのに……

という心情を口に出し、側の袋を手にした。

そこから買ったばかりの酒たちを取り出せば。

いつの間にか、ヤナギさんが起き上がっていた。

 「なんですか?帰って欲しいんじゃないんですか?」

 「……人の心って移り行くものだから」

笑みを浮かべ、ベッドから降りてくるヤナギさん。

彼は酒を物色し、途端に機嫌を直す。

 「下戸の割にやるじゃん」

 「上戸のヤナギさんが面白くもない酒の話をしてくれるおかげです」

自分用の飲み物を取り出し、クッションに座る。

今日はしたい話があるのだ。

 「じゃ、乾杯」

 「おい。なんで俺よりグラス上なんだよ」

 「俺学生なんで。常識?マナー?ワカリマセーン」
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