聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「異性を視界に捉えないでくれ」
「わ……っ」

 クロディオは愛する天使の目を大きな手で塞ぐと、独占欲を露わにした。

『相変わらず、凄い嫉妬心だね』
「私達は、2人の関係を深める当て馬じゃないんだけど?」

 呆れたように言葉を紡ぐペガサスと聖女天使の声を聞きながら、セロンはくすくすと笑い声を上げた。

「クロディオ」
「なんだ」
「わたし達が夫婦になって、子どもが生まれたら。ね? 聖女天使、かも知れない。その子が天界を選んだとしても――人間界に、留まらせようごしないで」
「ああ。それは、その時になったら、考えよう」
「わたし達の、大切で、大好きな。新たな命。産まれるの、楽しみ……」

 天使は自らの腹部を優しく撫でつけると、うっとりと恍惚とした表情を浮かべる。
 だが、クロディオの反応は芳しくない。
 その理由は、すぐに明らかとなった。
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