聖女天使を苦しめた国に、天罰を
それからクロディオは、ロセアガンムの国王から隣国を滅亡させた褒美として、新たな爵位を受け取ってほしいと打診を受けた。
しかし――
彼はそれを、拒否したらしい。
「これからは聖女天使を、普通の人間と同じように生活させてやってほしい。俺が望むのは、それだけだ」
国王は彼の願いを二つ返事で受け入れ――これからこの世界で生まれる聖女天使は、天界と人間界。
どちらでも好きな場所で暮らせるように、配慮をするようになった。
母国で聖女天使を隔離していた神殿の人々は全員なんらかの罰を受け、王太子は廃嫡。
バズドント伯爵家の面々はセロンと関わらないことを約束させられた。
『セロン!』
ルユメール王国の領土がパロニード辺境伯預かりになって以降、悪者達がクロディオを恐れて悪さをしなくなったからだろう。
セロンの元には時折ペガサスの背に乗って、同胞達が姿を見せる。
「こっちでの暮らしも、悪くないわよ? 目麗しい男性達が、山ほどいるし」
その中には聖女天使のハートを射止めた、男性天使の姿もあった。
セロンは目の前でいちゃつく同胞の姿を物珍しそうに観察していたが――。