癒やしの小児科医と秘密の契約
2.対症療法
佐々木先生のお家を出てから、ずっとドキドキしている。まさか、こんなことになるなんて思わなかった。
自宅に戻ってシャワーを浴び、身をスッキリさせた。頭からお湯をかぶったことで、少しずつ気持ちが落ち着いてくる。
……いや、落ち着かないわ。ダメだ、ぜんっぜん落ち着かない。とりあえず考える機能だけは戻ってきた気がする。
『試しに付き合ってみる? 川島さんとお見合いしてもいいかなって思ったんだけど』
これって、これって、佐々木先生と恋人になれたってこと? でもお試しだから、先生に好きになってもらわなくちゃいけないんだよね? どうしよう、期限とかあるのかな?
「はぁー、どうしようー」
佐々木先生を振り向かせてみせると言ったけれど、特にこれといって作戦があるわけじゃない。毎日好きってアピールするくらいしか思いつかない、私のポンコツ単細胞。
「デート……とか?」
誘ったら来てくれるのだろうか?
どうしよう、想像しただけで顔が赤くなる。脳内の佐々木先生がかっこよすぎて鼻血出そう。
その日は頭の中にずっと佐々木先生が居座って、まったく落ち着かなかった。こんな状態で仕事なんかできるのかと不安になったけれど、否応なく時間は過ぎていくわけで……。
翌日、更衣室を出たところでさっそく佐々木先生とバッタリ出くわした。同じ小児科だから顔を合わせるのは当たり前だけど、それにしても出会うのが早すぎる。
「おはよう、川島さん」
「お、おはようございます」
至っていつも通りの佐々木先生は、今日も朝から爽やかオーラを纏ってキラキラしている。ドキドキしているのは私だけみたいだ。
白衣がよく似合って、かっこいい。背も高いし、柔らかそうな髪もほどよく短く、さらっと揺れる。清潔感あふれる佇まい。ああ、ずっと見ていたい。好きって言いたい。好きって言ったら何て答えてくれるんだろう。
などと妄想していると、ふと佐々木先生がこちらを見る。
自宅に戻ってシャワーを浴び、身をスッキリさせた。頭からお湯をかぶったことで、少しずつ気持ちが落ち着いてくる。
……いや、落ち着かないわ。ダメだ、ぜんっぜん落ち着かない。とりあえず考える機能だけは戻ってきた気がする。
『試しに付き合ってみる? 川島さんとお見合いしてもいいかなって思ったんだけど』
これって、これって、佐々木先生と恋人になれたってこと? でもお試しだから、先生に好きになってもらわなくちゃいけないんだよね? どうしよう、期限とかあるのかな?
「はぁー、どうしようー」
佐々木先生を振り向かせてみせると言ったけれど、特にこれといって作戦があるわけじゃない。毎日好きってアピールするくらいしか思いつかない、私のポンコツ単細胞。
「デート……とか?」
誘ったら来てくれるのだろうか?
どうしよう、想像しただけで顔が赤くなる。脳内の佐々木先生がかっこよすぎて鼻血出そう。
その日は頭の中にずっと佐々木先生が居座って、まったく落ち着かなかった。こんな状態で仕事なんかできるのかと不安になったけれど、否応なく時間は過ぎていくわけで……。
翌日、更衣室を出たところでさっそく佐々木先生とバッタリ出くわした。同じ小児科だから顔を合わせるのは当たり前だけど、それにしても出会うのが早すぎる。
「おはよう、川島さん」
「お、おはようございます」
至っていつも通りの佐々木先生は、今日も朝から爽やかオーラを纏ってキラキラしている。ドキドキしているのは私だけみたいだ。
白衣がよく似合って、かっこいい。背も高いし、柔らかそうな髪もほどよく短く、さらっと揺れる。清潔感あふれる佇まい。ああ、ずっと見ていたい。好きって言いたい。好きって言ったら何て答えてくれるんだろう。
などと妄想していると、ふと佐々木先生がこちらを見る。