未来へ繋ぐ、禁断のタイムスリップ

莉緒の迷いと不安

あれから1週間何も起きなかった。
麗と莉緒は寝室にいた。莉緒の心は落ち着かない。

もうここはいや!

(……どうして私、ここにいるの……)
タイムスリップした自分。
平凡な生活、両親の笑顔、日常――
それが今、遠くに感じられ、胸が締め付けられる。

(もし私がいなくなったら、両親は……)
思わず涙が滲む莉緒。

そのとき、麗がそっと肩に手を置き、低く囁く。
「怖いのは当然だ。でも、今は俺と一緒にいよう」

そうだ…麗様がいる…我に返る莉緒

莉緒はその言葉に少し安心し、深呼吸をする。
だが心の奥では、俊樹の微笑みや差し出される手紙、屋敷内の小さな不自然な出来事がちらつき、不安を煽る。

麗は莉緒の手を握り、優しい眼差しで見つめる。
「信じてくれ、俺たちには答えを見つける力がある」

莉緒はうなづき、少しだけ希望を胸に抱く。
しかし屋敷の影では、黒幕の計画が静かに、確実に進行していた。




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