春の訪れに晴れ模様
私は微笑みながら私を見ている晴先輩に向かって、首を横に振った。

「私今日もうご飯食べたので無理です。ごめんなさ……」

「じゃあ話すだけでいい。ダメ?」

私の言葉に被せて晴さんは喋りかけてきた。しかもダメか聞く時にしゃがんで上目遣いを使ってきた。

……うぅ、ずるい。かっこいいし、なんか可愛いし。近づいたら甘くていい匂いがする。これだけ目立ってたら、今更断っても一緒だ……。

私はげっそりしながらも小さく頷いた。

「少しだけですよ……」

「……!やった。じゃあ中庭行こうよ」

「はい」

本当に……どうしてこんなことに〜……!
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