100日後、クラスの王子に告白されるらしい

9月21日、日曜日

 日曜の朝、起きたら一ノ瀬からLINEが来てた。


『おはよ。あと79日!昨日休みだった分、今日部活。柊が応援してくれたら頑張れるから、よろしく』


 ……なにが、よろしくなんだ。
 少し迷ってから「がんばれ」と吹き出しのついたペンギンのスタンプを送っておいた。





 夜、また一ノ瀬からLINEが送られてきた。


『柊が応援してくれたから、めちゃくちゃ頑張れた! ありがと!!』


 応援ってほどのこと、してないんだけど……。
 まあ、頑張れたならいいか。


「よかったね」


『うん。柊は明日、朝から部活? 終わったら教室まで一緒に行こう』


「やだよ」


『必ず見つけるから、待ってて』


「待たない」


『じゃあ、また明日!』


 ……いやいや、話聞いて!?
 あ、タオル返すんだった。
 あと、お菓子も。
 困ったなあ。
 苺大福でいいかな……。
 パピ○も好きだけど、一ノ瀬と半分こするのは誤解されそう。

 まあ、いっか。


 スマホを充電器につないで部屋の明かりを消す。
 明日、コンビニで考えればいいや。
 目を閉じたら、またスマホが震えた。


『おやすみ』


 めんどくさいな、もー。


「おやすみ」


 それだけ返して、また目を閉じた。
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