この恋、予定外すぎて困ってます
俺は、その手を握ってしゃがみ込んだ。
「…あー、好き」
「えっ!」
涼ちゃんの目がまんまるになる。
でも、その顔が、たまらなく愛しくて。
涼ちゃん、出会ったときからずっとかっこいいね。
俺の過去なんて、ポーンって飛び越えてきて。
ずるいよ、ほんとに。
「でも涼ちゃん。俺と一緒に暮らすってどういうことか分かってる?」
「…へ?」
涼ちゃんが首をかしげる。
その仕草が、また俺の心をくすぐる。
もう、知らないからね。
一緒に帰ろうって言ったのは涼ちゃんだからね。
覚悟しててよ。