寝ても覚めてもキミが好き
「今の関係がずっと続くと本気で思ってる?幼なじみって、一番近くて一番遠いこと、あんたもよく知ってるんじゃないの?」


夕美は悲しそうに笑った後、踵を返して教室に戻っていった。

そんなのわかってる。だけど、今更どうしたらいいってんだよ…。


中庭に行くと、俺を呼び出した女子はすでに待っていて、どうやら同じ委員会に所属していると言われたがいまいち思い出せなかった。

思った通り告白をされたが、付き合えないと断り女子生徒はわかっていたかのようにしょんぼりと行ってしまった。

十二年月日が経っても、恋夏から告白をされると毎回ドキドキして体が熱くなるのに、他の女子から告白されてもスキンシップをされても何も感じない。

だけどあと一歩恋夏に勇気を踏み出すことができず、俺たちはいまだに幼なじみ止まりなんだ。


スポーツドリンクを自販機で買ってプールに向かうと、そこには恋夏と夕美、それと同じクラスの柏木の姿があった。

ふと恋夏が柏木に飲みかけのペットボトルを差し出していて、体が勝手に動くようにして柏木に持っていたスポドリを差し出していた。


「ほら。おまえにはこれやるよ」


恋夏と間接キスなんて誰がさせるか。


「周ちゃん!」


恋夏が嬉しそうにぱっと笑うと、可愛い声で俺の名前を呼んできた。


「なんでここにいるの!?」

「あーたまたま通りかかって」
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