桜吹雪が舞う夜に

間話 Etude.



『医学生のためのフリーペーパー medical experts

特集 未来の医師たちへ ― 連載記事第一回
東都心大医学部附属病院
循環器内科医・御崎日向先生インタビュー』

――先生が医師を志したきっかけは?
「母が病気で倒れたことが一番大きいです。
当時の自分は何もできず、ただ見ているしかなかった。
“守りたい”という気持ちが医師という道につながりました」

――学生生活の過ごし方で大切にしていたことは?
「医学の勉強は果てがありません。
でも、ただ暗記するだけでは臨床に生きません。
患者さんを前にしたとき、自分の言葉で説明できることを心掛けていたと思います。
僕は聖書研究会にも所属していて、“言葉にすること”を学んだのはそこかもしれません」

――仕事のやりがいを感じる瞬間は?
「“楽しい”と言える仕事ではありません。
命を預かる現場は、常に緊張と責任が伴います。
それでも、苦しんでいた患者さんが笑顔で帰っていく姿を見ると……その一瞬に支えられますね」

――学生へのメッセージをお願いします。
「医師は知識や技術だけでなく、人を信じる力も試される職業です。
患者さんの言葉を信じられるか、同僚を信じられるか。
そして、最後は“自分自身を信じられるか”。
迷っても、諦めずに歩み続けてほしいと思います」 

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