本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
翌朝、莉乃はやりきれない気分で出勤した。
(誕生日早々、私はなにをやってるの……)
昨夜はホテルから帰宅後、ワインを飲みなおしてベッドに入ったが、あまりよく眠れていない。期限まで一年を切った焦りと、期待した出会いがなかったせいだ。
椅子の背もたれに体を預け、深くため息をついたところでノックと同時にドアが開いた。航希だ。
「おはよう。朝から冴えない顔だな」
「……ちょっといろいろあってね」
「〝いろいろ〟ね」
航希は腕組みをしてニヤッと笑った。
「なに、どうかした?」
「昨夜、ラ・ルーチェのバーで飲んでただろ」
「えっ、どうして知ってるの?」
「友達が彼女と飲んでた。姉貴がいるってメッセージが届いたから」
二組いたカップルのうちのどちらかだ。顔はよく見ていない。
「男と一緒だったって?」
「あぁ……うん、まあね」