本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 スマートフォンを肩と頬で挟み、サンドイッチの封を開ける。


 『なにそのあやふやな感じは』


 若奈がクスクス笑う。


 「彼が完璧なのよ」
 『完璧? それは夫として? それとも父親として?』


 莉乃たちは目的を果たすための仲間であり、いわゆる夜の営みはないから世の夫婦とは違うため、夫としての役割は求めてはいない。


 「父親として」
 『たとえば?』
 「子育てのスペシャリストなの」


 朝は目覚ましが鳴るより早く目覚め、莉乃や自分も含めた望の朝食を作る。子どもにはできる限り手作りを食べさせたいというこだわりがあるらしく、ホームベーカリーでパンを焼いたり魚や玉子料理など多彩なメニューにしたり、バランスの取れた朝食を毎朝準備しているのだ。家政婦はおらず、家事代行サービスを使ってもいない。
 多忙な仕事にもかかわらず保育園の送り迎えも抜かりなく、帰宅してからも恐るべき手際のよさで次々と家事や翌日のための保育園の準備をこなしていく。莉乃が手を出す余地など、どこにもない。
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