ツキ ト タイヨウ
翌日、俺は学校が終わると、まっすぐ図書室に向かった。
彼女はまだ来ていなかった。 俺は本棚のミステリーコーナーを眺める。
江戸川乱歩の本がずらりと並んでいた。どれがおすすめなんだろうか。
そう思っていると、月子が入ってきた。
珍しく、背が高い、優しそうな男子といる。先輩だろうか。
小声で楽しげに話す姿になんだかイライラした。
月子は、いつも俺に見せる静かな表情とは違う、少しだけ柔らかな顔で、先輩と話していた。
先輩は、話終わると月子の頭に、ポン、と手を置いて、月子と離れた。
その瞬間、俺の心臓が、ドクリと大きく鳴った。 胸の奥に、黒くて重い、今まで感じたことのない感情がこみ上げてくる。 嫉妬だ。
俺は、自分の感情に戸惑っていた。
俺の世界は彼女でいっぱいだった。 なのに、彼女の世界には、知らない誰かがいる。
俺は、無意識のうちに、手に持っていた本を強く握りしめていた。 まるで、その本が、俺と彼女を繋ぐ、たった一つのものだとでも言うかのように。
身を隠すように、本を借りて図書室を後にした。
彼女はまだ来ていなかった。 俺は本棚のミステリーコーナーを眺める。
江戸川乱歩の本がずらりと並んでいた。どれがおすすめなんだろうか。
そう思っていると、月子が入ってきた。
珍しく、背が高い、優しそうな男子といる。先輩だろうか。
小声で楽しげに話す姿になんだかイライラした。
月子は、いつも俺に見せる静かな表情とは違う、少しだけ柔らかな顔で、先輩と話していた。
先輩は、話終わると月子の頭に、ポン、と手を置いて、月子と離れた。
その瞬間、俺の心臓が、ドクリと大きく鳴った。 胸の奥に、黒くて重い、今まで感じたことのない感情がこみ上げてくる。 嫉妬だ。
俺は、自分の感情に戸惑っていた。
俺の世界は彼女でいっぱいだった。 なのに、彼女の世界には、知らない誰かがいる。
俺は、無意識のうちに、手に持っていた本を強く握りしめていた。 まるで、その本が、俺と彼女を繋ぐ、たった一つのものだとでも言うかのように。
身を隠すように、本を借りて図書室を後にした。