本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
中田は深く頭を下げる。


「私は…」

茉琴は中田にマルシェに参加した事情を話した。
一通り茉琴の話を聞き終えると、中田は真剣な顔で

「申し訳ないけど、水野さんの希望には応えられないよ」

と返した。
茉琴が驚いた顔をすると、
中田は表情を崩し笑いだす。

「中田くん!からかわないでよ。
一応真剣に考えてたんだからね。
美咲さんへの気持ちを聞いた後にはそんなこと思わないけど」

茉琴は中田を睨む。

「ごめんごめん。
でも、僕の話を聞いてなんとも思わなかったんでしょ?
だったら僕との恋愛は難しかったと思うよ。

僕もそんな経験豊富なわけじゃないけどね」

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