君に好かれて、恋に溺れる
ゆさ、ゆさ、ゆさ。
なんだろう、この音と感覚。身体が左右に揺れてる?揺らされてる?私、仰向けになってるみたい。まるで、ハンモックの上にいるかのような…
ぼやーっとして白黒のモザイクがかかったみたいな景色が少しずつ色が着いた立体的な景色になっていく。耳が塞がったような音の聞こえ方が元に戻っていく。
右、左、右、左。そして、ピタリと揺れが止まった。
「あ、意識戻った」
「…?」
すぐ目の前に神々しいイケメン男子の顔?…って!
「わわわわっ!」
慌てて目を逸らし、明後日の方向を見る。久しぶりに大声で叫んでしまった。多分今私幻覚でも見てる。変な夢見てる、絶対。こんなかっこいい男子がいきなり目の前に現れるはずないから!
「うわ、びっくりしたー。急に大声とか」
逸らしていた目を恐る恐る再び彼に向けた。
…幻覚じゃ、無い。イケメンが、目の前で喋ってる。顔に見合うクールで大人っぽい声で話してる。切れ長の目に綺麗な瞳と筋の通った鼻と形のいい唇、全てのパーツがバランス良く並び、黒い前髪が目に少しかかっている。
なんで、こんな方が私なんかの真ん前にいるのだろうか。
「何」
彼が何も言わない私に少し訝しげな顔をして言った。
いや、何って…そんなことより。
この状況、何とかしてよ!
イケメンの彼は、なんと仰向けになった私の両足の間に片膝をつき、顔のすぐ両脇に両手をついて、互いの顔と顔がくっつきそうなくらい近づいた体勢をキープしたまま私に話しかけていたのだ。
いわゆる、壁ドンならぬ床ドン的な…押し倒されてるみたいな感じ。少女漫画とかでよくあるやつ…ってまた思考が変な方に行ってるし…。
考えに考え抜いた末に、私はようやく声を絞り出した。
「すみません、これはどういった状況でしょうか…?」
「…なんで敬語なの?」
少し不満そうな顔で彼は言った。体勢は、そのまま。体幹すごいな…って違う違う、冷静になれ、夜鳴。
「私より、身分が高そうな方だな、と思いまして…。その、私とは縁のないというか、私とは釣り合わなそうというか…。」
話しながら自分でも何言ってんだろ、とちょっと思った。でも内容は事実。こんな素晴らしいイケメンが凡人で根暗の私と話すなんて、もう人生で二度とないかもしれない。というか、出会えた事自体レア中のレアで…
「あのさ…言ってることがさっぱりわかんないんだけど。」
イケメン男子はさらに不満顔になる。
「えっと、だから…!」
「さっき、身分が高そうとか、言ってた?そんなことは無い。俺は普通の家庭で育った普通の高校二年生だ。」
高二…。私と同い年…。
「あと、俺と縁がないとか釣り合わないとかも言ってたよな。」
コクコクと私は頷く。
「それは、全く嘘だ。」
え?
「いや、嘘じゃなくて…」
そう言いかけた私の口が急に近づいてきた口で塞がれた…。
「んんッ」
1秒、2秒、3秒…
びっくりして自分の呼吸が止まってしまっている唇同士が密着して、中々離れない。え、時間止まってる?何、これ…。
しばらくして彼の唇がゆっくりと私の唇から離された。
今の、キ…
「な、何して…」
動揺し震えた声で彼に聞くと、彼は爽やかな笑顔で私にこう言った。
「俺は、駒瀬 霞飛(こませ かい)。夜鳴に運命を感じて会いに来たよ。今日から夜鳴は俺のものだから、ね。」
まさか、自分で自分を愛せない私が、最高級のイケメン男子に溺愛される日が来るなんて、この日まで思いもしませんでした…。
続く
なんだろう、この音と感覚。身体が左右に揺れてる?揺らされてる?私、仰向けになってるみたい。まるで、ハンモックの上にいるかのような…
ぼやーっとして白黒のモザイクがかかったみたいな景色が少しずつ色が着いた立体的な景色になっていく。耳が塞がったような音の聞こえ方が元に戻っていく。
右、左、右、左。そして、ピタリと揺れが止まった。
「あ、意識戻った」
「…?」
すぐ目の前に神々しいイケメン男子の顔?…って!
「わわわわっ!」
慌てて目を逸らし、明後日の方向を見る。久しぶりに大声で叫んでしまった。多分今私幻覚でも見てる。変な夢見てる、絶対。こんなかっこいい男子がいきなり目の前に現れるはずないから!
「うわ、びっくりしたー。急に大声とか」
逸らしていた目を恐る恐る再び彼に向けた。
…幻覚じゃ、無い。イケメンが、目の前で喋ってる。顔に見合うクールで大人っぽい声で話してる。切れ長の目に綺麗な瞳と筋の通った鼻と形のいい唇、全てのパーツがバランス良く並び、黒い前髪が目に少しかかっている。
なんで、こんな方が私なんかの真ん前にいるのだろうか。
「何」
彼が何も言わない私に少し訝しげな顔をして言った。
いや、何って…そんなことより。
この状況、何とかしてよ!
イケメンの彼は、なんと仰向けになった私の両足の間に片膝をつき、顔のすぐ両脇に両手をついて、互いの顔と顔がくっつきそうなくらい近づいた体勢をキープしたまま私に話しかけていたのだ。
いわゆる、壁ドンならぬ床ドン的な…押し倒されてるみたいな感じ。少女漫画とかでよくあるやつ…ってまた思考が変な方に行ってるし…。
考えに考え抜いた末に、私はようやく声を絞り出した。
「すみません、これはどういった状況でしょうか…?」
「…なんで敬語なの?」
少し不満そうな顔で彼は言った。体勢は、そのまま。体幹すごいな…って違う違う、冷静になれ、夜鳴。
「私より、身分が高そうな方だな、と思いまして…。その、私とは縁のないというか、私とは釣り合わなそうというか…。」
話しながら自分でも何言ってんだろ、とちょっと思った。でも内容は事実。こんな素晴らしいイケメンが凡人で根暗の私と話すなんて、もう人生で二度とないかもしれない。というか、出会えた事自体レア中のレアで…
「あのさ…言ってることがさっぱりわかんないんだけど。」
イケメン男子はさらに不満顔になる。
「えっと、だから…!」
「さっき、身分が高そうとか、言ってた?そんなことは無い。俺は普通の家庭で育った普通の高校二年生だ。」
高二…。私と同い年…。
「あと、俺と縁がないとか釣り合わないとかも言ってたよな。」
コクコクと私は頷く。
「それは、全く嘘だ。」
え?
「いや、嘘じゃなくて…」
そう言いかけた私の口が急に近づいてきた口で塞がれた…。
「んんッ」
1秒、2秒、3秒…
びっくりして自分の呼吸が止まってしまっている唇同士が密着して、中々離れない。え、時間止まってる?何、これ…。
しばらくして彼の唇がゆっくりと私の唇から離された。
今の、キ…
「な、何して…」
動揺し震えた声で彼に聞くと、彼は爽やかな笑顔で私にこう言った。
「俺は、駒瀬 霞飛(こませ かい)。夜鳴に運命を感じて会いに来たよ。今日から夜鳴は俺のものだから、ね。」
まさか、自分で自分を愛せない私が、最高級のイケメン男子に溺愛される日が来るなんて、この日まで思いもしませんでした…。
続く