桜が咲く時まで、生きていたい
2人を連れて家に帰ると、お母さんがすぐに出迎えてくれた。

2人をソファに座らせている間に薬を飲む。

今処方されている薬は、痺れを抑える薬や、呼吸を安定させる薬、どれも特定の症状にしか効かないもので、症状が現れるようになったる随時飲むように言われている。

薬を飲むと、痺れは治ってきた。

その代わり、めまいがしたので、今は壁にもたれかかっている。

それに気づいた2人が駆け寄ってくる。

「姫…!大丈夫!?」

「あらあら、ごめんなさいねぇ。驚かせちゃった?」

洗濯物を取りに行っていたお母さんが戻ってきた。

「しばらくじっとしていたら治ると思うから、大丈夫よ」

「姫のお母さん、姫から…病気のこと聞きました。少し…いいですか」

「あら、聞いたのねぇ。わかったわ。向こうで話しましょうか」

「千佳は姫と一緒にいて」

「アイアイサー!」

しばらくして、めまいも治ってきた。

「千佳ちゃん、ありがとう」

「ううん!それより、こんなことはよくあるの?」

「うーん、最近は…あるかな。どうかした?」

「だって、ある程度聞いといた方が対応とかしやすじゃん!」

「…ありがとう」

改めて、いい友達を持っていることを実感した日だった。

「あら、姫奈、もう大丈夫?」

「うん、よくなったよ」

「そう、じゃあ2人ともゆっくりしていってね。なんなら今日は泊まっていく?」

「え!?いいんですか!?」

いつもなら遠慮してその日に泊まります!とか言うことがない瑠花が今日はやけに乗り気だ。

「だよね!行動するなら早い方がいいし!1日でも無駄にしてらんないもんね!今日は計画立てだー!!」

「いいわよぉ、それじゃあ親御さんにも連絡しておくわねぇ」

姫奈と瑠花と千佳の親は親同士でも仲が良いので、ここはお母さんに任せておいても問題ないだろう。

そのあと、お父さんも帰ってきて、5人で夕飯を食べる。

お風呂も上がったあとは、リビングにある机で3人で計画立てをしていた。

ちなみに、姫奈の部屋には3人も入らないので、ここのリビングで寝ることになっている。

ふと何気なくスマホをみると、鬼のように宗一郎からの連絡が来ていた。

サッと青ざめた姫奈を見て何事かと2人も覗き込む。

「うわぁ…」

「宗一郎ってさぁ…意外と過保護…?」

「とりあえず…電話してきな?」

「うっ…そうするね…」

メッセージの文面からして心配がほとんどだったが、少し怒られそうな気がする。


< 23 / 26 >

この作品をシェア

pagetop