すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 セリスはまるで何事もなかったかのように、いつも通り振る舞っている。
 まさか、私がいつもみたいに笑顔でありがとうと言うと思っているのだろうか。

 私が黙ったままでいると、セリスは困惑の表情をした。
 いつもみたいなちょっと上目遣いの顔で。

「レイラ、気持ちはわかるわ。落ち込んじゃうわよね。でも、アベリオは私を選んだの。だから」
「やめて!」

 思わず叫んでしまった。
 レイラは目を丸くして黙る。

 もう無理。耐えられない。感情が爆発しそう。

「何が、私の気持ちはわかるの? 落ち込む? 当たり前なことを口にしないでちょうだい。アベリオがあなたを選んだ? 意味がわからないわ。あなたが私とアベリオを別れさせようとしたんじゃないの!」

 声を荒げる私とは対照的に、セリスの表情は穏やかで落ち着いている。
 彼女は小さく嘆息し、私にまるで同情するかのような目を向けた。

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