すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
仕事の依頼がたくさん残っている。
絵を描かなきゃいけないのに、気持ちが乗らない。
私たち聖絵師は人々に癒やしを与える絵を描く。
こんな鬱々とした気持ちで描けるわけもなく、手を進めることができなかった。
やがて夜になり、広いキャンバスの前でじっと座ったままでいると、扉がゆっくりと開いて明るい光が射し込んできた。
「まあ、こんなに暗い中で何をしているの? これでは絵が描けないでしょう?」
その声にどきりとした。
振り返るとそこにはセリスが立っていた。
私が目を見開いて彼女を凝視しているあいだ、彼女は勝手に部屋へ入ってきて、手にしたランタンをテーブルに置いた。
そして、何食わぬ顔で私に話しかけてきたのだ。
「今日ね、行商さんに素敵な香りの香水をいただいたの。レイラにも分けてあげようと思って持ってきたわ。このあいだのお茶会でね、香水の話になったのだけど、私はやっぱりハーブ入りのローズの香りが一番だと思っているのよ。ちょうど行商が持っていたの。本当にラッキーだったわ」
私はただ、驚愕のあまり放心状態だった。
絵を描かなきゃいけないのに、気持ちが乗らない。
私たち聖絵師は人々に癒やしを与える絵を描く。
こんな鬱々とした気持ちで描けるわけもなく、手を進めることができなかった。
やがて夜になり、広いキャンバスの前でじっと座ったままでいると、扉がゆっくりと開いて明るい光が射し込んできた。
「まあ、こんなに暗い中で何をしているの? これでは絵が描けないでしょう?」
その声にどきりとした。
振り返るとそこにはセリスが立っていた。
私が目を見開いて彼女を凝視しているあいだ、彼女は勝手に部屋へ入ってきて、手にしたランタンをテーブルに置いた。
そして、何食わぬ顔で私に話しかけてきたのだ。
「今日ね、行商さんに素敵な香りの香水をいただいたの。レイラにも分けてあげようと思って持ってきたわ。このあいだのお茶会でね、香水の話になったのだけど、私はやっぱりハーブ入りのローズの香りが一番だと思っているのよ。ちょうど行商が持っていたの。本当にラッキーだったわ」
私はただ、驚愕のあまり放心状態だった。