すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 本当に、想像どおりの反応でため息が出る。
 そのとき、サムエル王子が私の前へ進み出て、はっきりと告げた。

「レイラはすでに成人している。我が国の法律では、成人した者は自らの家を選ぶ権利を持つ。レイラ、君はどちらを選ぶ?」

 迷いなどひとつもなかった。

「私はハルトマン家の人間として生きていきます」

 その言葉を放った瞬間、場内がざわめきに包まれた。
 驚きとともに、私を非難する声もあった。
 その中で、ひときわ鋭い怒声が響く。

「お前を育ててやったのに、恩を仇で返すつもりか!」

 父の怒号に続き、セリスの甲高い声が被さる。

「レイラ、あなたってなんて薄情なの? 私たちは家族として支え合ってきたじゃないの。血が繋がっていなくても、伯父様はあなたを立派に育ててきたわ」

 ああ、まただわ。
 昔から、セリスはそうやって人前で巧みに言葉を操り、私を下げて自分を上げてきた。
 学院にいた頃も彼女の言動で、私は周囲からの信用を失ってきた。

 けれど、もううんざりだわ。
 二度とあなたたちとは関わりたくない。

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