すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 両親はひどく嘆き、俺の不運を呪った。
 あの日、そばにいた侍女は自責の念に駆られて自ら命を絶とうとした。幸い一命を取りとめたものの、そのまま公爵家を去ってしまった。

 残された俺は、無気力のまま毎日を過ごした。
 周囲の者たちは気遣いの言葉をかけてくれたが、どれも心に届くことはなかった。

 ただ一つ、最後に目にした満月の夜空だけが、鮮やかに、永遠に俺の記憶に焼きついていた。


 その後、俺はさまざまな訓練を受けて、どうにか日常生活を送ろうと努めた。
 しかし、思うようにできないことばかりで、苛立ちや絶望に呑まれる日も多かった。

 ある日、使用人たちのひそやかな声を耳にしてしまった。

「公爵家の跡継ぎがこれでは、いずれどうなるのかしら」
「旦那様も、養子を迎えるほうがいいのでは?」

 その言葉は刃のように胸に突き刺さり、心をずたずたにした。
 俺さえいなければ、両親は別の跡継ぎを迎えられる。
 そう考えるようになった。

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