すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
この力に目覚めてから、わずかながら未来に希望を抱けるようになった。
騎士のあいだでは、戦場で暗号を伝えるために点字というものが用いられているらしく、俺もそれを学んだ。
18歳の頃には、それを使って執務をこなせるまでになっていた。
そして22歳で、父から爵位を継いだ。
それから5年が経つ。
かつて俺に奇跡の絵を見せてくれたあの人物を探したが、すでに数年前に亡くなっていたらしい。
残念に思った。
爵位を継いだことを伝えたかったのだが、それは叶わなくなった。
俺がそんな過去の記憶を辿った理由は、何も彼女と出会ったからだけではない。
サイラスが、その亡くなった人物の話を口にしたからだ。
「エリオス様の命を救ってくださった聖絵師のことを覚えていらっしゃいますか?」
「ああ。忘れるわけがない。彼は俺にとって人生の師であり恩人だ。名はスヴェンと言ったな」
「はい。カルベラ国のハルトマン侯爵家の令息でございました」
「ああ、そうだった」
騎士のあいだでは、戦場で暗号を伝えるために点字というものが用いられているらしく、俺もそれを学んだ。
18歳の頃には、それを使って執務をこなせるまでになっていた。
そして22歳で、父から爵位を継いだ。
それから5年が経つ。
かつて俺に奇跡の絵を見せてくれたあの人物を探したが、すでに数年前に亡くなっていたらしい。
残念に思った。
爵位を継いだことを伝えたかったのだが、それは叶わなくなった。
俺がそんな過去の記憶を辿った理由は、何も彼女と出会ったからだけではない。
サイラスが、その亡くなった人物の話を口にしたからだ。
「エリオス様の命を救ってくださった聖絵師のことを覚えていらっしゃいますか?」
「ああ。忘れるわけがない。彼は俺にとって人生の師であり恩人だ。名はスヴェンと言ったな」
「はい。カルベラ国のハルトマン侯爵家の令息でございました」
「ああ、そうだった」