すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
「では、私はさっそく帰国してこのことを母に話してみようと思う。母は動揺するだろうが、とにかく冷静に話をする必要がある。そして、レイラの血筋について調べたいが、まずはやはり彼女の了承を得ることが先だろう。折を見てエリオス殿から彼女にこのことを話してもらえるだろうか?」
「そのつもりです。では、また連絡します」
「ああ。次はハルトマン家で会おう」

 こうして、俺は侯爵と握手を交わした。


 ひとりになった俺はソファに深く腰を下ろし、ため息をついた。
 緊張感が一気に抜けたような感覚だ。

 さて、レイラにどのように切り出そうか。
 だが、彼女もさすがに何かに勘づいただろう。

 少し時間を置いたら、彼女に会って話をしよう。
 彼女の未来について大切なことだ。

 そして、俺にとっても――

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