すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 必死に説明を重ねる私を、アベリオは冷ややかな目で見下ろす。
 あの優しかった眼差しは、もうどこにもなかった。
 それどころか、彼はとんでもないことを訊いてきた。

「本当に、仕事をしていたのか?」
「当たり前でしょう。それ以外に何があるというの」
「君は僕の知らないところで遊び歩いていたんじゃないか?」
「な、何を言って……」

 胸の奥で何かが崩れ落ちる音がする。
 どうしてそんなことを言われなければならないのだろうか。
 どうして信じてもらえないのだろうか。

「いくら忙しくても、まったく会えないというのはおかしいだろう」
「それは……父が……」

 言葉に詰まる。
 これまで私は伯爵家の恥を晒したくなくて、父のことを誰にも話したことがなかった。
 でも、もう黙っているわけにはいかないと思い、意を決して伝えることにした。

「父に外出を止められていたの。仕事の依頼が多くて、それを片付けるまでは外へ出ることも……」
「君は、どうしてそんな嘘をつくんだ?」
「嘘じゃないわ!」
「じゃあ、君の父が君を家に閉じ込めていたとでもいうのか? あの人のいい伯爵が、そんなことをするはずがないだろう」

 言葉を失った。

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