皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
「アンヌ。どうか、ヴィックを信じて。私の息子は決して、愛する人を無下に扱ったりはしないわ。」

「……はい。」

母の言葉が胸に染みた。

──でも、ただ信じるだけじゃ足りない。

ねえ、ティド。お母さん。

私は悟ったの。ヴィックに付いて行く覚悟を、自分で選ばなければならない。

その強さがなければ、とても妃という大役を背負いきれないのだ。

私は深く息を吸い込み、改めてヴィックの瞳を見据えた。

「ヴィック。……改めてお願いします。私を、あなたのお妃にしてください。」

「アンヌ!」

彼の顔が喜びに輝く。

二人の視線が絡み合い、言葉では足りない想いを確かめ合う。

そして──私たちは静かに、誓いのキスを交わした。

互いの未来を選び取る、たった一度のキス。

その温もりに、すべての不安が溶けていった。
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