皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
「なにをする気だ、イーヴ。」

ヴィックが鋭く問いただす。

「別に大したことではありません。アンヌ嬢に、より精進していただくだけです。」

イーヴの冷ややかな言葉に、ヴィックが心配そうに私を見た。

その瞳を正面から受け止め、私は小さく頷く。

「私は構いません。ヴィックの側にいられるのなら、どんな試練も乗り越えてみせます。」

その瞬間、ヴィックの手が私の手をぎゅっと包み込んだ。

「一人じゃない。僕がついているから。」

「……うん。」

熱を帯びた視線が絡み合い、胸の奥が温かくなる。

けれどイーヴの咳払いが、その甘さを切り裂いた。

「では、アンヌ嬢にはお勉強に戻っていただきましょう。」

「はい。」

促されるままに、私はヴィックの部屋をあとにした。
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