学園一のモテ女は、塩対応男子に夢中です!
私の初恋

学園一のモテ女、今日も余裕です

「八雲さん! 俺と付き合ってください!」

……まただ。
これで今月、何人目?

「ごめんなさい」
にっこり笑って一言。
その瞬間、相手の肩が落ちるのも、もう見慣れた光景。

「さすが玲奈様…」
「また振ったんだ」
「玲奈様可愛い…」

廊下のざわめきすら、私にとっては日常。

――そう、恋なんて、退屈。

ニコニコしていれば人が寄ってくる。

だから退屈でしかない。

私が教室に入るとクラスメイト達が寄ってくる
「おはよう」そう挨拶しただけで、クラスメイトは嬉しそうに声を上げる
「や、八雲さん!おはようございます!今日もお綺麗だわ!」
「八雲さん!よかったら今日は俺と一緒にお昼でも、」

玲奈は優しく微笑みお昼のお誘いを断る
「ごめんなさい、お気持ちは嬉しいけれど、また今度ね。」

自分の席に座り授業が始まるまでぼーっと外の景色を見つめている。



[じゃあ、八雲さん。この問題解けるか?]

授業が始まり、先生に当てられる

「はい。」
玲奈は立ち上がって先生からチョークを受け取ると、
黒板にスラスラと解答を書く。

席に戻ると教室がザワつく。
「八雲さん素敵!」
「頭もいいなんて、憧れるわぁ、」
「頭も良くて運動神経もいいなんて、いいなぁ…」

いつも通り…褒められ、モテて、みんなに期待され。正直もう飽きた。


───そう思っていた、あの人が来るまでは。
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