ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~
開幕♡ハロウィンフェス~決戦3~



『琥珀ちゃん大丈夫?』



来た!言霊だ!



『音も聞こえないし、まったく状況わからないけれど、緊急事態って判断。幻覚ジュエルを警戒して少数で、俺と蒼で突入する、いいね?』

「お願いします!!」



分厚い扉だからこの声もやっぱり聞こえているかはわからないけれど、人生で1番大きな声を出した。

少しして外の鍵が解除される音がした。藍野先輩だろう。

ドアが開くかと期待した瞬間、なにかに突っかかるようにドアは3センチくらいだけ開いて止まった。



「えっ!なんで……」

「ふっ何重にも予防策は張っておくもんだな」

「くそっ!中にチェーンロックみたいなものが付いているのか!」



狭いドアの隙間からわずかに橘先輩の姿が見えたと思ったら、声も聞こえてきた。

けれどチェーンロックはこちらからは見当たらない……どうして……

でも……入って来られないけれど、先輩たちが廊下にいる、これだけでも安心する。
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