Secret love.
翌朝、目を覚ますと知らない天井を目にして、知らないにおいに包まれていた。シーツにはまだ他の人の温かさがまだ残っているのに、隣には誰も居ない。

身体を起こすとシャワーの音が聞こえてきて、共に夜を過ごした相手はシャワー室に居ると察しがつく。

軽率な行動をした。この後の及川くんとの関係がどうなるかなんて何も考えていなかった。考えても自分の気持ちに対して答えが見つかっただけで、これから先の事は何も分からない。

私の気持ちは…というと、多分及川くんを好きになった。元々気になっていたのもあって、昨日ずっと優しくしてくれていた及川くんを好きにならない理由が無かった。

ひとまず服を身に着けて帰り支度をし、昨日散らかしてしまったゴミを片付けていると、そのタイミングで及川くんがバスタオルで髪を拭きながら戻って来た。私が起きているとは思っていなかった様で驚いた表情でこちらを見た後、気まずそうに「…おはよう」と挨拶をしてきた。

その態度で何だか及川くんの気持ちが分かってしまった気がして、少し傷付いた。顔には後悔していると書いてあるし、そんなつもりじゃなかったというのも見える。

きっと及川くんは私を好きだったわけじゃない。たまたまお酒飲んだ状態で2人きりの部屋に私が居たからそういう関係を持ったのだと思う。
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