Secret love.
及川くんはモテるのに女子とデートとかする人では無くて、それどころか彼女すらいないと言っていた。周りの女子はそれを聞いて尚更躍起になって、猛アピールをするも大体の女子が気が沈んだ状態になって、突然アピールをやめる。そして大体の女子が「及川は…、友達で良いよね」と口にするのだ。どの女子も理由はみんな教えてくれない。


私と及川くんはグループ内で話す事はあったけど、2人きりで話す事はあまりなかった。だけど、たまたま流れで2人で遊びに行った時があった。その日をきっかけに何度か遊びに行く仲になった。


その日というのは、大学の講義が始まる前、講義室で私が座っている後ろの座席に及川くんが座っていた。

その時は及川くんのことも気にせず、隣に座る友人と気になる映画の話をする。


「この映画気になるんだよね。観に行きたい。」

「アクション系かあ、優花は好きだよね。こういう映画。」


私の仲良い周りの女の子は恋愛映画や好きな俳優が出ている映画には食いついてくれるけど、洋画のアクション映画などはあまり刺さらないらしく観に行ってくれる人が居ない。

そんな反応に私が「いいもーん、この後1人で行くし」と、言って笑っていると後ろから「俺と行く?」と聞こえてきた。

ふと振り返るとその時に及川くんがたまたま後ろに座っていて、周りのよく話す人達も私も驚いていた。及川くんがこんな風に誰かを誘う場面なんて珍しかったから。
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