永遠の絆*

本当の事実

放課後、私と葵は学校の最寄り駅の所から電車で２０分離れた所にある駅で降りた。

そこは私がよく来る繁華街。


「美咲、ごめんね」


顔を顰める葵に私は頬を緩め、首を振る。


「いいよ」


誰にも見られたくない。

検査薬が買えない。と言う葵を連れて私はここに連れてきた。

ただたんに今まで同じ学校の生徒をあまり見た事がないから連れて来ただけであって、他にもっといい場所はあるはずだけど、いつの間にか私の足はここに来ていた。


正直１週間経って、あの日からもっと葵は憔悴しきっているのかと思った。

だけど、私が思うほど葵は普通だった。

私の手前、そうしてるのか。

むしろ、気持ちを定めたのか…


駅を降りて少し歩いた所に大きな薬局がある。

相変わらずこれから夜になろうとする街はスーツを着た男達と派手な女達が賑わっていた。

楽しそうに会話する周りの声を耳にしながら葵と歩く。


葵と並んで歩いて、もうすぐ薬局だと言う手前で私の足は思わずピタっと止まり一角に集中した。

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