君か教えてくれたこと
一瞬。
教室の音が全部消えた気がした。

……やば。
やっちゃった?
女子たちの視線が一斉に私へ向く。


「あ、じゃ、じゃあ……」


とりあえず逃げよう。
そそくさと廊下に出て、入学式が行われる体育館に向かう。


戻ったらちゃんと返してもらえるかな…。
初日から最悪だ…。


さっきの子、入学初日からあんなに人が集まるなんて…もしかして有名な子だったり?


有り得なくもない。私は芸能とかそういうのには疎いという自信しかないから有名でも全然分からないと思う。


それくらい綺麗な顔をしてた。


そんなことを考えながら、階段をおり、渡り廊下を進み別館の体育館に着いた。


広い体育館では前方に用意されたパイプ椅子に生徒が座り、後方にはまばらに保護者と思われる大人が座ってた。


Cクラスというプラカードを持った生徒の列につくと、どうやら来た順番で並んでるらしく、最後尾に座る。


座った瞬間、なんかどっと疲れが……。
まだまだ体育館に来ている生徒は少なかったので式開始まではもう少しかかりそうだなぁ。


何となく思い出しスマホのメッセージアプリを開くと、思った以上の通知があった。


『あんた今どこ!?』『鳴雪何組?』テンション感の違う2名から似たような連絡と着信が数件…。


口角が引き攣る。
とにかく『体育館』『C』とだけ返してスマホを閉じた。これ後で怒られるかなぁ…。
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