ふたりはミラクルエンターテイナー!
第一章
1.
「えぇっ、ホントに?」
ネルは声をあげて飛び上がりました。
「えぇ、ホントよ」
と、ネルの担任の先生がほほえみます。
「こんど、この魔法学校でファッションショーをすることになったの。みんな、いろいろな材料を集めて、ステキなドレスを作ってちょうだい。ひとりじゃたいへんだと思うので、だれかとペアを組んでもいいですよ」
「うれしい! ファッションショーかぁ……」
ネルは魔法学校で学ぶ見習い魔女。
制服である、まっくろいローブと、とんがりぼうしをきちっと身につけた、おかっぱ頭の十歳の女の子です。
「ネル、ネル! ボーッとすんな。またふうせんみたいにフワフワしてるぞ」
と、ネルのそでを引っぱるのは、ちっちゃなパンダ。
白黒で、コロコロしていて、おにぎりみたいです。
「いっけなーい! 教えてくれてありがと、パンぞう」
フワフワ浮いていたネルの足が、ピタッと地面にもどりました。
わたし、考えごとしてると、すぐこうやってフワフワしちゃうんだ。
「まったく、使い魔のオレさまがついてないとダメなんだから」
パンぞうが、ムスッとまゆ毛をひそめました。
使い魔とは見習い魔女のパートナー。
一人前の魔女になるためのお手伝いをしてくれるのです。
「ゴメンね、どんなドレスを作ろうかな? って考えたら、つい胸がドキドキしちゃって」
ネルは、へへっと笑うと、バッグから小さなハサミを取り出し、いそいそと外に飛び出しました。
見上げると、すみきった青空が広がっています。
うわぁ、キレイな色。あんな青色のドレスがあったらいいのに。
「よし、やってみよう!」
ネルはほうきに乗って、高く舞い上がると、青空にはさみを向けて、チョキチョキ、チョッキン! と、動かしました。
すると、どうでしょう。
バサッ、バサッ。
ネルの目の前に、まるで青空をそのまま切り取ったかのような青い布があらわれたのです。
「さっすが、ネル! ハサミの魔法は大とくいだな」
パンぞうが、パチパチと手をたたきました。
「まあね~」
ネルはじまんげに胸をはります。
ネルは声をあげて飛び上がりました。
「えぇ、ホントよ」
と、ネルの担任の先生がほほえみます。
「こんど、この魔法学校でファッションショーをすることになったの。みんな、いろいろな材料を集めて、ステキなドレスを作ってちょうだい。ひとりじゃたいへんだと思うので、だれかとペアを組んでもいいですよ」
「うれしい! ファッションショーかぁ……」
ネルは魔法学校で学ぶ見習い魔女。
制服である、まっくろいローブと、とんがりぼうしをきちっと身につけた、おかっぱ頭の十歳の女の子です。
「ネル、ネル! ボーッとすんな。またふうせんみたいにフワフワしてるぞ」
と、ネルのそでを引っぱるのは、ちっちゃなパンダ。
白黒で、コロコロしていて、おにぎりみたいです。
「いっけなーい! 教えてくれてありがと、パンぞう」
フワフワ浮いていたネルの足が、ピタッと地面にもどりました。
わたし、考えごとしてると、すぐこうやってフワフワしちゃうんだ。
「まったく、使い魔のオレさまがついてないとダメなんだから」
パンぞうが、ムスッとまゆ毛をひそめました。
使い魔とは見習い魔女のパートナー。
一人前の魔女になるためのお手伝いをしてくれるのです。
「ゴメンね、どんなドレスを作ろうかな? って考えたら、つい胸がドキドキしちゃって」
ネルは、へへっと笑うと、バッグから小さなハサミを取り出し、いそいそと外に飛び出しました。
見上げると、すみきった青空が広がっています。
うわぁ、キレイな色。あんな青色のドレスがあったらいいのに。
「よし、やってみよう!」
ネルはほうきに乗って、高く舞い上がると、青空にはさみを向けて、チョキチョキ、チョッキン! と、動かしました。
すると、どうでしょう。
バサッ、バサッ。
ネルの目の前に、まるで青空をそのまま切り取ったかのような青い布があらわれたのです。
「さっすが、ネル! ハサミの魔法は大とくいだな」
パンぞうが、パチパチと手をたたきました。
「まあね~」
ネルはじまんげに胸をはります。
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