罪な僕は君と幸せになっていいだろうか

遊園地

「琉偉、大丈夫?」

「あ、ああ…」

ベンチに座る琉偉を見て、持ってきていた水を渡す。
僕がさっき選んだ乗り物はジェットコースター。
遊園地では絶対乗りたいと思っていたんだけど、真下に落ちるところがあって琉偉にはそれがダメだったみたい。
僕はすごく楽しかったんだけど。

「それにしても、鷹栖は絶叫系得意なんだね。俺もさすがにあれは怖かったよ…」

「別に怖がることはないでしょ。安全に作られてるんだから」

「いや、そういうことじゃないと思うぞ」

琉偉にそう言われて、僕は首をかしげる。
振り落とされそうで怖かったって話じゃないの?

「鷹栖って天然だよな〜。んで、次は何行く?」

「えっとね、コーヒーカップ」

「おいおい。俺を殺す気かよ…」

「あっ、ごめん」

そうだよね、琉偉のこと全然考えてなかった。
もうちょっとゆったりした乗り物の方がよかったかな。
そう思って、あたりを見回す。
けれど、琉偉は気遣ってか僕にこう言ってくれた。

「うそうそ。俺はとりあえず休むから、月海くんと行ってきなよ」

「…うん。ありがとう」

そして、僕は月海くんと列に並んだ。
意外に人気があるみたいで、乗れる順番はもう少し先かな。

「鷹栖って遊園地きたことないんだっけ」

月海くんが突然話題を振ってくる。

「うん。来たことないよ。だから、いつも行きたいな〜ってずっと思っててさ」

「そっか。じゃあ、今日はこれてよかったな」

「うん」

僕達は笑い合う。
ずっと着たかった場所に、好きな人と来れてとっても楽しいんだ。
この後何に乗ろうかとか、すごくワクワクする。

「なあ、鷹栖って高いところとか平気なタイプ?」

「え?うん。まあ、平気だと思うけど」

「じゃあさ、最後にふたりで観覧車乗ろうぜ」

「えっと、琉偉は?」

そう聞くと、月海くんは人差し指を唇にあてて。

「ふたりっきりで乗りたいから」

そう言った。
僕の顔がぼぼっと熱くなる。
僕もふたりがいいなんて、さすがに本人には言えないけど。

***

「はは!あ〜おもろかった」

「ね!すっごく楽しかった」

ふたりして興奮状態で琉偉のところへ戻ると、やれやれといった感じの態度をとられた。
面白かったんだ、別にいいでしょ。

「それで、次はどこ行くんだ?」

「んー、どこでもいいよ。そうだ、次は月海くんが決めてよ」

自分じゃ決められそうにないので、月海くんに聞いてみた。
きっと乗りたいものとかあるんじゃない?

「俺?えっと…じゃあ、俺はあれ乗りたい!」

彼が指さしたのは車を自分で動かすやつみたい。
5人までならレースもできるんだって。

「へーいいじゃん。じゃあさ、せっかくだからレースやろ〜」

琉偉の提案に頷く。
なんだか楽しそう。
僕達はその乗り物の列に並んだ。
レースの方はあまり人気がないみたいで、次には乗れそう。

それから僕らの番になって、車を選ぶ。
僕は青色、月海くんは黄色、琉偉は緑だ。

「それではレースを開始します!位置について、よーいスタート!!!」

その合図に合わせて、僕は一気に車を走らせた。
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