罪な僕は君と幸せになっていいだろうか
あの頃に戻ろう
あれから数日経ってもまだどこか放心状態だった僕を気遣ってか、悠人がまだ部屋に残ってくれている。
そして、僕は悠人に言った。
「ごめんね、付き合わせて。僕は大丈夫だから、悠人も部屋に戻っていいよ」
「いいえ。蒼唯様が理由をお話になるまで戻りません」
一歩も動こうとしない悠人に、わざとらしくため息をついた。
それから、僕はにらむように悠人を見つめる。
「なんで」
「…なにかあったのでしょう?でしたら、聞くまで戻ることを拒否します」
子供っぽく言う悠人がおかしくて、ついクスッと笑ってしまう。
ここまでかたくなに拒否されることはなかなかないから、どうしてだろうかと疑問に思う。
けれど、すぐに理由がわかった。
悠人はきっとわかっているのだ。
僕の元気がない理由は月海くんと、そして——琉偉と関係があるのだと。
幼い頃からずっと一緒だったんだ。
そのくらいお見通しってことか。
きっと僕が月海くんに恋愛感情を持っていることもわかっているのだろう。
「わかった。話すよ」
にこっと笑った悠人の表情から、全て計算だったのだと知った。
***
「なるほど。それは大変でしたね」
話を聞き終えた悠人は、うんうんと頷いた。
それから少し黙った後話し出す。
「わかった。じゃあ、今から出かけよっか」
「え?は…?」
悠人の言葉に驚いて、ついそんな言葉がもれる。
突然敬語はとれるし、こんな時間なのに出かけようとするし。
なに考えてるんだか全くわからない。
それに、いきなり出かけようなんて。
「ここじゃ話しにくいし。だから、ね。前みたいに戻ろうよ、俺達。今だけ」
その言葉の意味を理解した。
悠人は僕達の複雑な関係ができる前に、戻ろうと言っているのだ。
友達として接していたあの頃に。
「うん。わかった」
僕はゆっくりと頷いた。
まだ意味はよくわからないけど、悠人にのってあげてもいいかなって思ったんだ。
それから、外に出かける準備をする。
どこに行くかはよくわからないから、動きやすい格好で。
それからスマホと財布を入れたカバンを持って部屋を出る。
「行こ」
「うん」
僕達は内緒で家を抜け出した。
外に出れば、力が抜けた気がした。
悠人は、僕をいろんなところに連れ出した。
カフェ、カラオケ、中華街。
行ったことのない場所にも行けて、僕は大満足だった。
夜だからかさらに楽しさ倍増だ。
不良生徒になったみたいで少しだけワクワクしてしまった。
そして、悠人が次に連れてきた場所は——。
「時間ぴったりね天王さん」
そこに現れたのは、まさかの黒羽莉央さんだった。
「え…?黒羽…さん…」
「こんばんわ。あなたは陽翔の友達だったよね?改めてよろしくね」
「え。は、はい。こちらこそよろしくお願いします…」
突然現れた彼女に驚きを隠せず、僕は言葉がうまく口から出せなかった。
そんな僕の肩を悠人がつんつんとする。
「何度か家に訪問してきた時に、話したことがあったんだよね。ちなみに、この建物はモデルとかが使うスタジオだよ」
「いやいや、なんで僕をそんなところに…」
「あら天王さん。言ってなかったの?」
黒羽さんが少し驚いたような表情で僕達を見ている。
いや、言われてないけども。
そこでピンときた。
なるほどね。
僕を連れ出した理由は“これ”だったわけだ。
「悠人、僕と黒羽さんを会わせていったいなにをしたいの?」
「…そうだな、ただ話をしてほしいなって思っただけだよ。お互いの気持ちをしkじゃり知った方がいいんじゃないかな。諦めるかどうかは、それを聞いて考えればいいよ」
僕はため息をついた。
そして、黒羽さんと向き合う。
「今からお話ってできますか?」
「もちろん。じゃあ、最近よく行くカフェにでも行きましょうか」
にこっと笑った黒羽さんに、僕も笑顔を返した。
そして、僕は悠人に言った。
「ごめんね、付き合わせて。僕は大丈夫だから、悠人も部屋に戻っていいよ」
「いいえ。蒼唯様が理由をお話になるまで戻りません」
一歩も動こうとしない悠人に、わざとらしくため息をついた。
それから、僕はにらむように悠人を見つめる。
「なんで」
「…なにかあったのでしょう?でしたら、聞くまで戻ることを拒否します」
子供っぽく言う悠人がおかしくて、ついクスッと笑ってしまう。
ここまでかたくなに拒否されることはなかなかないから、どうしてだろうかと疑問に思う。
けれど、すぐに理由がわかった。
悠人はきっとわかっているのだ。
僕の元気がない理由は月海くんと、そして——琉偉と関係があるのだと。
幼い頃からずっと一緒だったんだ。
そのくらいお見通しってことか。
きっと僕が月海くんに恋愛感情を持っていることもわかっているのだろう。
「わかった。話すよ」
にこっと笑った悠人の表情から、全て計算だったのだと知った。
***
「なるほど。それは大変でしたね」
話を聞き終えた悠人は、うんうんと頷いた。
それから少し黙った後話し出す。
「わかった。じゃあ、今から出かけよっか」
「え?は…?」
悠人の言葉に驚いて、ついそんな言葉がもれる。
突然敬語はとれるし、こんな時間なのに出かけようとするし。
なに考えてるんだか全くわからない。
それに、いきなり出かけようなんて。
「ここじゃ話しにくいし。だから、ね。前みたいに戻ろうよ、俺達。今だけ」
その言葉の意味を理解した。
悠人は僕達の複雑な関係ができる前に、戻ろうと言っているのだ。
友達として接していたあの頃に。
「うん。わかった」
僕はゆっくりと頷いた。
まだ意味はよくわからないけど、悠人にのってあげてもいいかなって思ったんだ。
それから、外に出かける準備をする。
どこに行くかはよくわからないから、動きやすい格好で。
それからスマホと財布を入れたカバンを持って部屋を出る。
「行こ」
「うん」
僕達は内緒で家を抜け出した。
外に出れば、力が抜けた気がした。
悠人は、僕をいろんなところに連れ出した。
カフェ、カラオケ、中華街。
行ったことのない場所にも行けて、僕は大満足だった。
夜だからかさらに楽しさ倍増だ。
不良生徒になったみたいで少しだけワクワクしてしまった。
そして、悠人が次に連れてきた場所は——。
「時間ぴったりね天王さん」
そこに現れたのは、まさかの黒羽莉央さんだった。
「え…?黒羽…さん…」
「こんばんわ。あなたは陽翔の友達だったよね?改めてよろしくね」
「え。は、はい。こちらこそよろしくお願いします…」
突然現れた彼女に驚きを隠せず、僕は言葉がうまく口から出せなかった。
そんな僕の肩を悠人がつんつんとする。
「何度か家に訪問してきた時に、話したことがあったんだよね。ちなみに、この建物はモデルとかが使うスタジオだよ」
「いやいや、なんで僕をそんなところに…」
「あら天王さん。言ってなかったの?」
黒羽さんが少し驚いたような表情で僕達を見ている。
いや、言われてないけども。
そこでピンときた。
なるほどね。
僕を連れ出した理由は“これ”だったわけだ。
「悠人、僕と黒羽さんを会わせていったいなにをしたいの?」
「…そうだな、ただ話をしてほしいなって思っただけだよ。お互いの気持ちをしkじゃり知った方がいいんじゃないかな。諦めるかどうかは、それを聞いて考えればいいよ」
僕はため息をついた。
そして、黒羽さんと向き合う。
「今からお話ってできますか?」
「もちろん。じゃあ、最近よく行くカフェにでも行きましょうか」
にこっと笑った黒羽さんに、僕も笑顔を返した。