罪な僕は君と幸せになっていいだろうか
エピローグ
桜が美しく咲く季節。
今日は卒業式。
僕は片手に卒業証書を持ち、正門へ向かっていた
荷物はもう持っているので帰るだけかと思いきや——。
「鷹栖先輩!!」
「かいちょ〜!!」
在校生達が僕のところへ来てくれた。
「鷹栖会長卒業おめでとうございます!」
「大学でもお元気で!」
「みんな…ありがとう」
生徒達が口々に送り出す言葉をくれる。
そしてしばらくした後、僕は陽翔くんに呼ばれてその場を離れた。
「そろそろいくね。みんなも残りの高校生活を楽しんでね」
僕は駆け足で陽翔くんのところへ向かう。
とその時、僕は腕を誰かにつかまれた。
振り返るとそこにいたのは、よく見知った顔の後輩だった。
「上条くん」
上条奏人くん、次の生徒会長で僕に1番懐いてくれた後輩だ。
僕はニコリと笑いかける。
「どうしたの?」
「蒼唯せんぱ〜い。なんで卒業しちゃうんですか…!!俺寂しいです!!」
そう泣きながら言う上条くん。
「あらあら。上条くんは本当に泣き虫だね〜」
「蒼唯先輩にだけです…!」
涙を止めようと頑張っている姿が、またかわいく見える。
「ふふっ。それは嬉しいなぁ。僕も寂しいよ」
「本当ですか!?蒼唯先輩にそう言ってもらえてめっちゃ嬉しいです!!」
今度はすごく笑顔になった。
表情がコロコロ変わるな。
よしよしと上条くんの頭を撫でていると、後ろから抱きつかれた。
「はいはーい。上条くん、ここからは俺の時間だから。残念」
「陽翔先輩!?ぐぬぬ…来なくてよかったのに!」
このふたりは相性が悪いのか、いつも会うたびにバチバチになるんだ。
なんでこうなるのか不思議なんだけど。
それから、陽翔くんは僕を上条くんから離れさせた。
「蒼唯が俺以外といちゃいちゃするとか許さないし〜。誰の恋人に手を出したと思ってんのかな〜?」
実は上条くんは僕と陽翔くんが恋人同士だって知ってるんだ。
それからふたりともバチバチになったっけ?
「ふんっ。そんなの知らないですぅ。あと蒼唯先輩、陽翔先輩が嫌になったらいつでも俺のところに来てくださいね!」
「あはは…。ふたりとも、卒業式にケンカしないで?」
そう言うと、ふたりともムスッとしてしまう。
僕変なこと言ったかな?
困っていると、陽翔くんが僕の手をひいて言った。
「ま、今日のところは勘弁してあげるよ上条くん。じゃあ、残り1年頑張ってね」
「…ありがとうございます。陽翔先輩も蒼唯先輩もお元気で!」
上条くんも最後にはそう笑顔で言ってくれた。
なんだかんだいって仲良いんだよね。
「上条くんも元気でね。生徒会長の仕事も頑張って」
そうして、挨拶をした僕と陽翔くんは学校外に出た。
ふたりで歩いて家まで帰る。
こうやってふたりで帰れるのも今日で最後かと思うと、寂しくて仕方がない。
僕は普通の大学に進むけど、陽翔くんはやっぱりお母さんと同じように捜査官になるようで専門学校に行ってしまう。
お互い忙しくて会えない日も続くと思う。
不意に陽翔くんが言った。
「卒業って寂しいこと多いよね」
「…うん、そうだね」
本当にそうだ。
この高校生活がずっと続けばいいのに、とさえ思ってしまう。
その時、前から少し強い風が吹いた。
風に乗ってたくさんの桜の花びらが飛んでくる。
すごく、すごくきれい。
「高校生活が終わって変わることもたくさんあるよ、きっと。でも、蒼唯が好きな気持ちは変わらない。これだけは信じて。寂しかったら、なにも気にしないで連絡していいよ。それにさ、俺達帰る場所は同じだろ?毎日会えるよ」
その言葉がただ胸にしみて嬉しかった。
僕達の関係は変わらず。
毎日会って、毎日話して、今日会ったことを共有できる。
卒業は寂しい。
でも、それだけじゃない。
「うん。ありがとう。僕も陽翔くんがずっと好きだからね」
僕は自分から指を絡めた。
好きだ。
これからもキミの隣で僕は生きていく。
「うん。俺も——愛してるよ」
僕達は笑い合った。
今日、僕達は高校を卒業した。
これからもきっと幸せな毎日が続いていく。
今日は卒業式。
僕は片手に卒業証書を持ち、正門へ向かっていた
荷物はもう持っているので帰るだけかと思いきや——。
「鷹栖先輩!!」
「かいちょ〜!!」
在校生達が僕のところへ来てくれた。
「鷹栖会長卒業おめでとうございます!」
「大学でもお元気で!」
「みんな…ありがとう」
生徒達が口々に送り出す言葉をくれる。
そしてしばらくした後、僕は陽翔くんに呼ばれてその場を離れた。
「そろそろいくね。みんなも残りの高校生活を楽しんでね」
僕は駆け足で陽翔くんのところへ向かう。
とその時、僕は腕を誰かにつかまれた。
振り返るとそこにいたのは、よく見知った顔の後輩だった。
「上条くん」
上条奏人くん、次の生徒会長で僕に1番懐いてくれた後輩だ。
僕はニコリと笑いかける。
「どうしたの?」
「蒼唯せんぱ〜い。なんで卒業しちゃうんですか…!!俺寂しいです!!」
そう泣きながら言う上条くん。
「あらあら。上条くんは本当に泣き虫だね〜」
「蒼唯先輩にだけです…!」
涙を止めようと頑張っている姿が、またかわいく見える。
「ふふっ。それは嬉しいなぁ。僕も寂しいよ」
「本当ですか!?蒼唯先輩にそう言ってもらえてめっちゃ嬉しいです!!」
今度はすごく笑顔になった。
表情がコロコロ変わるな。
よしよしと上条くんの頭を撫でていると、後ろから抱きつかれた。
「はいはーい。上条くん、ここからは俺の時間だから。残念」
「陽翔先輩!?ぐぬぬ…来なくてよかったのに!」
このふたりは相性が悪いのか、いつも会うたびにバチバチになるんだ。
なんでこうなるのか不思議なんだけど。
それから、陽翔くんは僕を上条くんから離れさせた。
「蒼唯が俺以外といちゃいちゃするとか許さないし〜。誰の恋人に手を出したと思ってんのかな〜?」
実は上条くんは僕と陽翔くんが恋人同士だって知ってるんだ。
それからふたりともバチバチになったっけ?
「ふんっ。そんなの知らないですぅ。あと蒼唯先輩、陽翔先輩が嫌になったらいつでも俺のところに来てくださいね!」
「あはは…。ふたりとも、卒業式にケンカしないで?」
そう言うと、ふたりともムスッとしてしまう。
僕変なこと言ったかな?
困っていると、陽翔くんが僕の手をひいて言った。
「ま、今日のところは勘弁してあげるよ上条くん。じゃあ、残り1年頑張ってね」
「…ありがとうございます。陽翔先輩も蒼唯先輩もお元気で!」
上条くんも最後にはそう笑顔で言ってくれた。
なんだかんだいって仲良いんだよね。
「上条くんも元気でね。生徒会長の仕事も頑張って」
そうして、挨拶をした僕と陽翔くんは学校外に出た。
ふたりで歩いて家まで帰る。
こうやってふたりで帰れるのも今日で最後かと思うと、寂しくて仕方がない。
僕は普通の大学に進むけど、陽翔くんはやっぱりお母さんと同じように捜査官になるようで専門学校に行ってしまう。
お互い忙しくて会えない日も続くと思う。
不意に陽翔くんが言った。
「卒業って寂しいこと多いよね」
「…うん、そうだね」
本当にそうだ。
この高校生活がずっと続けばいいのに、とさえ思ってしまう。
その時、前から少し強い風が吹いた。
風に乗ってたくさんの桜の花びらが飛んでくる。
すごく、すごくきれい。
「高校生活が終わって変わることもたくさんあるよ、きっと。でも、蒼唯が好きな気持ちは変わらない。これだけは信じて。寂しかったら、なにも気にしないで連絡していいよ。それにさ、俺達帰る場所は同じだろ?毎日会えるよ」
その言葉がただ胸にしみて嬉しかった。
僕達の関係は変わらず。
毎日会って、毎日話して、今日会ったことを共有できる。
卒業は寂しい。
でも、それだけじゃない。
「うん。ありがとう。僕も陽翔くんがずっと好きだからね」
僕は自分から指を絡めた。
好きだ。
これからもキミの隣で僕は生きていく。
「うん。俺も——愛してるよ」
僕達は笑い合った。
今日、僕達は高校を卒業した。
これからもきっと幸せな毎日が続いていく。