推しのマネージャー(※ほんとは護衛)になりました。 ~アイドルたちの溺愛がとまりません!~
第五話 新しい友達と情報収集
「それじゃあ、小戸森さんと鳴宮くんは後ろの席についてね」
わたしと悠月は、同じ一年二組になった。
わたしたちが陰陽師だってことは、一部の先生たちだけが知ってるんだ。
だから、協力しやすいようにって、わざわざ同じクラスにしてくれたみたい。
担任の先生も事情は知ってくれているから、それは少しだけ安心しちゃった。
「ねぇねぇ! わたし、早見純子っていうの! 紗南ちゃんって呼んでもいい?」
わたしの前の席に座っていた女の子が、振り向いて話しかけてくれる。
黒髪ショートで、活発そうな雰囲気の美人な子だ。
「うん、もちろん。わたしも純子ちゃんって呼んでもいい?」
「もちろん呼んで! かわいい子が転校してきてめちゃくちゃ嬉しいわ! ホームルームが終わったら、ゆっくりおしゃべりしましょうね」
純子ちゃんは小声でそう言うと、まだ授業中だからすぐに前を向いてしまった。
(私立のお金持ち学校って聞いてたし、馴染めなかったらどうしようってちょっと不安だったけど……何とかやっていけそうかな)
話しかけてくれた純子ちゃんの優しさに嬉しくなりながら、教壇に立つ先生に目を向ける。
入学して二週間以上が経ったけど、何か困っていることがあれば先生でも先輩でも、いつでも相談するようにっていう話なんかを聞いていたら、朝のSHR(ショートホームルーム)の時間はあっという間に終わってしまった。
すると、わたしと悠月と席の周りに、わっとクラスメイトたちが集まってくる。
自己紹介してくれる子たちの話を順番に聞いていたら、一人の女の子が質問をしてきた。