反抗期の七瀬くんに溺愛される方法
第5章 王子様は不機嫌です
その日、放課後の教室で。
なんだかいつもよりピリピリとした雰囲気の夏樹がいた。
「ねぇ、なつくん。今日の数学、わからなかったんだけど、教えて」
笑顔で頼んでみたけど、夏樹はぶっきらぼうに腕を組み、そっぽを向く。
「知らねぇ。あいつに聞けば?」
――あいつって?
「サン王子。小春もきゃーかっこいいって思ってんだろ。ああいうのがタイプかよ」
その言葉に、胸の奥がぎゅっと締め付けられる。
――な、なんで……?
私が幼い頃から思い続けてきた、この気持ち――夏樹にはひとつも伝わっていなかった。
それが悔しくて、恥ずかしくて、なんだか涙が出そうになる。
気づいたら、心にもない言葉が口をついて出ていた。
「無愛想でぐちぐちうるさいどっかの誰かさんより、ずっとかっこいいね」
――思わず言った言葉に、自分でもびっくりしていた。
その瞬間、夏樹と目が合う。
すぐに逸らしたけれど、胸の奥はぎゅっと熱くなって、心臓がバクバクしていた。
売り言葉に買い言葉になってしまった。
――夏樹は、この気持ちの奥にある私の本当の思いを、まだ何もわかっていない。
なんだかいつもよりピリピリとした雰囲気の夏樹がいた。
「ねぇ、なつくん。今日の数学、わからなかったんだけど、教えて」
笑顔で頼んでみたけど、夏樹はぶっきらぼうに腕を組み、そっぽを向く。
「知らねぇ。あいつに聞けば?」
――あいつって?
「サン王子。小春もきゃーかっこいいって思ってんだろ。ああいうのがタイプかよ」
その言葉に、胸の奥がぎゅっと締め付けられる。
――な、なんで……?
私が幼い頃から思い続けてきた、この気持ち――夏樹にはひとつも伝わっていなかった。
それが悔しくて、恥ずかしくて、なんだか涙が出そうになる。
気づいたら、心にもない言葉が口をついて出ていた。
「無愛想でぐちぐちうるさいどっかの誰かさんより、ずっとかっこいいね」
――思わず言った言葉に、自分でもびっくりしていた。
その瞬間、夏樹と目が合う。
すぐに逸らしたけれど、胸の奥はぎゅっと熱くなって、心臓がバクバクしていた。
売り言葉に買い言葉になってしまった。
――夏樹は、この気持ちの奥にある私の本当の思いを、まだ何もわかっていない。