壁の中の彼氏
 金がないなら自分で稼ぐほかない。
 もともと節約家なところがあったから、それプラスバイトをするのだ。
 だけど学生で稼げる金額は大したものじゃない。
 できるだけ高収入で、安心して勉強に専念できるバイトがよかった。
 バイトを探すためにハローワークへ行く時間ももったいなく感じられてスマホを使って情報収集をしていた。
 飲食店の厨房。
 コンビニのレジ。
 ドラックストアの品出し。
 どれもありふれたバイトで、同じような時給だ。
「もっといいバイトはないのかよ……」
 自分のひとり暮らしを維持しながら大学生活を送ろうと思ったら、やっぱりそれなりの金額が必要だった。
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