【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
2.
額に触れるひんやりとした感触が心地よい。
そこでリネットは、ぱっと目を開ける。
「あ、団長さん……?」
「目が覚めたのか? 体調を崩して早めに帰ったと聞いたから……。喉は渇いていないか? うなされていたようだったから」
「あ、はい。少し……」
ほんの少しだけ、喉がいがいがする。それに額が冷たいと思ったら、濡れた手巾が乗せられていた。リネットの胸に、ふと温かなものが広がる。このように誰かに気遣われるのは、ずいぶん久しぶりだ。
「ほら。焦らずにゆっくり飲みなさい」
ラウルはすぐにグラスに水を注ぎ、それを手渡してきた。
「ありがとうございます」
リネットが身体を起こしたところで、額からぽとりと手巾が落ちた。
ラウルから受け取ったひんやりとしたグラスが、手のひらから熱を奪っていく。そのまま頬にくっつけたくなるくらいだが、さすがに行儀が悪いと思ってとどまり、水を二口飲んだ。
そこでリネットは、ぱっと目を開ける。
「あ、団長さん……?」
「目が覚めたのか? 体調を崩して早めに帰ったと聞いたから……。喉は渇いていないか? うなされていたようだったから」
「あ、はい。少し……」
ほんの少しだけ、喉がいがいがする。それに額が冷たいと思ったら、濡れた手巾が乗せられていた。リネットの胸に、ふと温かなものが広がる。このように誰かに気遣われるのは、ずいぶん久しぶりだ。
「ほら。焦らずにゆっくり飲みなさい」
ラウルはすぐにグラスに水を注ぎ、それを手渡してきた。
「ありがとうございます」
リネットが身体を起こしたところで、額からぽとりと手巾が落ちた。
ラウルから受け取ったひんやりとしたグラスが、手のひらから熱を奪っていく。そのまま頬にくっつけたくなるくらいだが、さすがに行儀が悪いと思ってとどまり、水を二口飲んだ。