幼なじみの、隠しごと。
た、確かにこの前の、こ、告白の時は本気っぽかったけど……

悩んでいると、叶が優しく声をかけてくれた。


「……そんなに悩まなくてもいいよ。でも、本気だってことはわかってほしい」

「う、うん……」

「じゃあ、行こうか」


叶はそう言って、私の手を握る。

空いていた手が埋まって、とてもしっくりくる。

……あったかくて、優しい。

叶の手は大きくて、とても落ち着く。

離れ難いと、思ってしまう。

……ちょっとなら、いいよね?

叶に他の好きな人ができるまで、一緒にいたい。

他に好きな人ができたら……離れないといけないけど。

それでも、この貴重な時間を過ごしていたい。

……この気持ちはなんだろう。

暖かくて、ドキドキして……寂しくて。

苦しい時もあるけど……それ以上に幸せな感情。

……ずっと、このままでいたいなぁ。

私は不思議な感情を胸に抱えながら、心からそう思った。




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