【短編】Promise~小さな恋物語~
私は、視界がボヤけると温い涙が頬を伝った。
その時、身体がフワッと暖かく包みこまれた。
「愛海、探したよ…。」
「琉珂…ごめんね。」
琉珂は、優しく頭を撫でて私の顔を両手で包んだ。
「愛海は、この絵が何か知ってる?」
「うんん…」
「この絵は、イエス・キリストが処刑されるまでを描いてあるんだ。」
「そんな、酷い…どうして?」
「人は、誰でも嫉妬したりするよね?ここの王様もキリストが羨ましくて、嫉妬していたんだ。」
「自分が王様なのに、国の人達は誰もが、キリスト慕っていた。そして悪魔に心を支配された王様は、キリストを見世物にして処刑したんだ。」