幼馴染の恋の行方
未来(みらい)、おはよう!」

 幼なじみの友花里(ゆかり)だ。

 小・中学と同じ学校に通い、高校も同じ学校を受験した。結果は見事、二人とも合格。早いもので、高校に通い出してから二度目の春を迎えた。

「おはよう、友花里。僕たちも、もう高校二年生か……」

「ほんっと、早いね! 次はどんなクラスになるんだろ。今から楽しみ!」

 花びらが殆ど散ってしまった桜並木の中、僕たちは並んで最寄り駅へと向かう。

「進藤くんと同じクラスになる確立は1/5か……なれるかなあ。未来はどう思う?」

 進藤(しんどう)勇人(ゆうと)。一年生の時の僕のクラスメイトだ。所属はサッカー部。一年生の中でただ一人、レギュラーを獲得していた。カラッとした明るい性格の彼は、いつもクラスの中心にいた。

「同じクラスになれるかだって? そんなの分かるわけないじゃん……また僕が、勇人と一緒のクラスになるかもよ?」

「やめてよー! 私言霊(ことだま)の力、信じちゃうほうなんだから!」

 友花里はそう言うと、地面に積もった花びらをフワリと蹴散らした。

 そう、友花里は勇人の事が好きだ。

 そして、僕の気持ちには気付いていない。
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