クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
「へえ、いいこと知っちゃった」
「蓮の弱点、見ーっけ」
なぜかふたりは面白いものでも見つけた、と言わんばかりの笑顔を浮かべている。
「華子、今日の放課後、綿谷の家行ってあげなよ」
「えっ!?」
「どうすんの華子、綿谷ぶっ倒れてるかもしれないのよ!?最悪、死んでるとかあるかも…」
「ええっ!?」
日向ちゃんは真剣な眼差しで、「綿谷の命は華子にかかってるのよ!」なんて言ってくるし…
「じゃ、俺の代わりに坂本ちゃん頼む!今日配られたプリント類はホームルーム終わったら超特急で持ってくから、蓮に届けてやって!」
早瀬くんにもそう言われて、結局私が綿谷くんの家に行くことが、自動的に決定した。