クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
そのまま、ずるずると倒れ込むように、机に顔を伏せた。
テストで張り詰めていた気持ちが一気にほぐれたせいか、どっと疲れが襲ってくる。
少し古い、それでも落ち着く本の匂いと、机の木の香りがそんな体をやわらかく包み込む。
まぶたの裏がじんわりと温かくなって、視界がだんだん霞んで……
頭の奥がふわっと軽くなり、意識の輪郭が溶けていく。
全身の力が抜けて、私の意識は静けさの中へ沈んでいった。