クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!


「な、何だよハナコ、いきなり変な声出すんじゃねーよ!びっくりするだろーが!」


中里さんの声に、私ははっとする。


一斉にみんなから見られて、どうしようもなくなった私は本を広げたまま、教室から飛び出した。


何やってんの、私っ…


熱くなった頬に手を当てながら、階段を駆け降りていく。


その途中で「華子ちゃーん」と聞き慣れた声がした。


「…早瀬くん」


「おーい!」と手をひらひらさせながら近づいてきたのは、早瀬くんだった。


どうやら綿谷くんは一緒じゃないみたいで、少し、ほっとしてしまう。


…どんな顔して会えばいいか、わかんないよ…




< 188 / 198 >

この作品をシェア

pagetop